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開発の背景「世界で高まる“非フッ素化” 」
繊維に撥水性、防汚性を持たせるために数十年間使用されている「フッ素化合物」(PFPA、及びその他のC8化合物を含む長鎖過フッ素化合物)は人体と環境への悪影響が懸念され始めています。 このことは2000年ごろから世界各国で提唱され始め、2001年に採択されたストックホルム条約(日本は2002年部受諾)などでその使用が制限され始めているのです。
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写真: 1. 御幸毛織四日市工場 / 2. 撥水試験の様子(スプレー法 JIS L1092) / 3. 新開発されたC-zero(シーゼロ)撥水剤
ミユキのフッ素フリー撥水加工C-zero(シーゼロ)とは
この撥水加工は新開発の「C-zero(シーゼロ)撥水剤」を使用した新たな加工技術によって実現しました。 そもそも原因となる、フッ素化合物を含まないため、環境や健康に影響する物質の発生はほとんど無く、環境や健康に優しい撥水加工なのです。
これまでのウール用非フッ素撥水加工は、初期撥水性及び耐久性に十分な性能が得られませんでしたが、「C-zero(シーゼロ)」はこの新開発撥水剤によって初期及び耐久性においても良好な撥水性能が得られます。初期値では、撥水性能は最高ランクの「5級」を実現し、さらにドライクリーニング10回後も、しっかりと撥水性能を発揮する「3級」をキープします。
*御幸毛織四日市工場内試験室による、実験値は複数回の代表値です。
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写真: 1. C-zero(シーゼロ)の初期撥水の様子、きれいな水玉ができています。
写真: 2. 従来品の非フッ素系撥水剤の初期撥水の様子。球形の水玉にはならず、服地へのわずかな湿潤が見られます。
風合いの変化も最小限でウール本来の風合いを生かします。
ウールを知り尽くした御幸毛織が開発した「C-zero(シーゼロ)」だからこそ、ウール本来の手触りや、柔らかな膨らみ、スムースで滑らかなドレープ性を阻害しません。
仕立て映えや着心地への影響を最小限に抑えることこそ、長年にわたりウールをプロデュースしてきた御幸毛織のこだわりなのです。
*C-zero(シーゼロ)は撥油性能を持ち合わせておりません。
*実験値はすべての環境においてその性能を保証するものではありません。
*基布によって試験結果に差が生じることがあります。